国立感染症研究所 感染症情報センター
ホーム疾患別情報サーベイランス各種情報

Q11. 予防接種後の抗体検査について

  予防接種後の抗体検査について 1才8カ月の女児についての質問です。血液検査で過去の予防接種後の抗体検査をしました。検査方法はCF 法だそうです。おたふくかぜ、水ぼうそう(水痘)ともに4 未満で、数値的には抗体がうまく付いていないとの説明を受けました。もう一度予防接種を受けたほうがよいでしょうか?その場合の副作用のリスクはどうでしょうか?参考までに予防接種歴を述べておきます。
 5カ月:BCG &ツベルクリン
 7カ月:ポリオ
 10カ月:麻疹(通園する保育園で麻疹患者が出たため:自費)
 〜1才:三種混合(1 期初回)
    :インフルエンザ
 1 才2 カ月:水ぼうそう
 1 才4 カ月:おたふくかぜ
 1 才5 カ月:風疹
 1 才7 カ月:ポリオ
 1 才8 カ月:麻疹(公費)  

(埼玉県主婦F.Y.さん)


A:CF 法という検査方法は感度があまり良くありません。そのため、水ぼうそうやおたふくかぜにかかった後しばらくの間しか陽性が続きません。ワクチン接種後の抗体価を測定する方法としてはあまり適した方法ではなく、おたふくかぜワクチン接種後の場合、CF 法ではおそらく陽性にはならないと思います。おたふくかぜはELISA 法で、水ぼうそうはIAHA 法で測定をしてもらうのが良いと思います。

 もちろん、上記(CF 法以外)の測定方法で測定しても陰性の場合、水ぼうそうやおたふくかぜの患者さんと接触するとかかってしまうことがありますが、再接種をした場合の副反応のリスクは、1 回目に受けたときと変わりはありません。万が一抗体陽性になっているのにワクチンをしたとしても、副反応が強くなることはありませんので、ご心配はいりません。

(感染症発生動向調査週報 IDWR 2001年第26週)


Copyright ©2004 Infectious Disease Surveillance Center All Rights Reserved.