国立感染症研究所 感染症情報センター
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高病原性鳥インフルエンザ

WHO 更新情報
  H5N1亜型高病原性鳥インフルエンザが集団発生している国々への旅行者およびそれらの国々からの旅行者に関連するWHOの勧告

    2005年11月 WHO(原文

以下の勧告は、WHOの定めた6段階のパンデミック警報のフェーズ3に沿ったものである:フェーズ3とは、新たなインフルエンザウイルス亜型によるヒト症例が発生しているが、ヒトーヒト間の効率的かつ持続的な感染が認められていないという状態である。この勧告は、疾病の疫学状況やそれに関連したリスク評価の変更に従って変更される可能性がある。

インフルエンザ・パンデミックの異なるフェーズの開始前および期間中における対策の実施に関するWHOガイダンスは、2005年に発表されたWHO世界インフルエンザ事前対策計画に要約されている。

各国政府への勧告
WHOは、H5N1亜型鳥インフルエンザの感染が流行しているいかなる地域への渡航に関するいかなる制限も勧告しない

WHOは、ヒト感染症例が報告されている国々を含め、鳥における高病原性H5N1亜型鳥インフルエンザの流行がおこっている地区への渡航制限を勧告しない。

WHOは、H5N1亜型の流行地域からの旅行者に対するスクリーニングを勧告しない

現時点でWHOは、感染地域からの旅行者の日常的なスクリーニングを勧告していない。しかしながら、各国当局は渡航者に対して、鳥インフルエンザウイルス感染に関するリスク、リスクの回避、感染時の症状、および万が一の発症の際にはいつ・どこに届出を行うかについての情報提供を行いうる。

旅行者への勧告
WHOは、旅行者に対して、流行国では鳥インフルエンザウイルス感染のリスクの高い環境との接触を避けるよう勧告する

鳥において鳥インフルエンザ感染が発生している地域への旅行者は、直接かつ防御措置なしに感染した鳥(羽毛、排泄物、加熱不十分な肉・卵製品を含む)への曝露がなければ、感染リスクが高くなった状態にあるとはみなされない。

WHOは引き続き旅行者に対して、生きた家畜を売る市場、家禽飼育場、放し飼いないしは飼育ケージ内の家禽との接触を避けるべきであることを勧告する。感染した鳥の排泄物中には、多量のウイルスが排出されることが知られている。流行国の住民は、死亡した渡り鳥や病気の徴候のある野鳥との接触を避けるべきである。

感染した家禽またはその排泄物に汚染された表面や物と直接接触することは、ヒト感染の主要な経路と考えられている。ウイルスへの曝露のリスクは、感染した家禽の屠殺、羽の除去、食肉加工、調理準備の際に最も高いと考えられる。適切に加熱調理された家禽やその製品が感染源となりうる証拠はない。

更なる情報が必要な場合、渡航者は地域の医療機関や保健当局に連絡すること。

(2005/11/16 IDSC 掲載)

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