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「消毒の基本と実践  −化学的消毒を中心として−」
国立感染症研究所バイオセーフティ管理室
研究員 

 高木 弘隆

SARSコロナウイルスや鳥インフルエンザなどの世界規模のアウトブレイクや国内で日常的にみられる集団感染事例などに対し、その汚染除去や感染拡大防止の手段として、消毒行為、特に薬剤による化学的消毒は非常に有効とされます。昨今消毒剤については専門書も出始めているが、多くは「院内感染防止」に対するもので、これが公共施設等での活用にそのまま当てはめられるか否かは戸惑うケースも少なくないと思います。また当方へ一般の方々や看護士の方々からの問い合わせに関しては「これ(特定の病原体)には何が効くのでしょうか?」という内容が非常に多く寄せられます。これはより実践的な消毒剤の選択と使用方法、使用に関する注意点などが要求されていること反映していると考えます。

今回の講習では特に薬剤による化学消毒に主眼をおき、基本的な分類と用途目的による選択、使用に関するポイントなど、ごく基本的な要点から、特にインフルエンザウイルスを用いた実践的な消毒に関する新たな知見、SARSコロナウイルスの感染対策における家庭用洗剤利用に関しての経緯とその効果などをお話しし、最後に昨年問題となったノロウイルス感染防止に関するその実状と課題を挙げ、現場における「真の対策」を今後とも皆様といっしょに考えてゆきたいと思います。


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