国立感染症研究所 感染症情報センター
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IDWR 感染症発生動向調査週報

第18・19合併号ダイジェスト
(2008年4月28日〜5月11日)

 発生動向総覧

※2008年1月からの省令改正に伴い、疾病の追加および並び順を一部変更しました

〈第18週コメント〉 5月8日集計分

全数報告の感染症

注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。

*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。

1類感染症: 報告なし
2類感染症: 結核 249例
3類感染症: コレラ1例(感染地域:千葉県)
細菌性赤痢5例(感染地域:秋田県1例、カンボジア1例、インドネシア1例、インド1例、バヌアツ1例)
腸管出血性大腸菌感染症25例(有症者22例、HUS 1例)

感染地域:熊本県4例、東京都3例、新潟県2例、富山県2例、愛知県2例、愛媛県2例、宮城県1例、山形県1例、石川県1例、岐阜県1例、静岡県1例、滋賀県1例、奈良県1例、香川県1例、国内(都道府県不明)2例
年齢群:2歳(2例)、3歳(4例)、4歳(1例)、6歳(1例)、7歳(1例)、9歳(1例)、10代(2例)、20代(6例)、30代(2例)、50代(3例)、60代(1例)、70代(1例)
血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(15例)、O26 VT1(2例)、O121 VT2(2例)、O111 VT1・VT2(1例)、O111 VT2( 1例)、O157 VT1( 1例)、O157 VT2( 1例)、O103 VT1(1例)、不明(1例)

パラチフス2例〔感染地域:インド2例(うち1例はジアルジア症との重複感染)〕
4類感染症:
E型肝炎1例

感染地域:アジア(国不明)
感染源:不明

A型肝炎2例〔感染地域:東京都1例、神奈川県1例〕
つつが虫病2例(感染地域:鳥取県1例、山口県1例)
レジオネラ症12例(肺炎型11例、ポンティアック型1例)

感染地域:広島県3例、埼玉県2例、北海道1例、群馬県1例、長野県1例、岐阜県1例、静岡県1例、長崎県1例、国内(都道府県不明)1例
年齢群:30代(1例)、40代(1例)、50代(3例)、60代(3例)、70代(3例)、90代(1例)

5類感染症:
アメーバ赤痢5例(腸管アメーバ症5例)

感染地域:埼玉県1例、大阪府1例、広島県1例、福岡県1例、東南アジア(国不明)1例
感染経路:経口感染1例、性的接触1例(同性間)、不明3例

ウイルス性肝炎2例〔B型肝炎2例_感染経路:性的接触(異性間)1例、不明1例〕
急性脳炎1例(ロタウイルス_年齢群:2歳)
クロイツフェルト・ヤコブ病3例(孤発性プリオン病古典型3例)
劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例〔年齢群:80代(2例.うち死亡1例)〕
後天性免疫不全症候群13例(無症候10例、AIDS 2例、その他1例)

感染地域:国内12例、フィリピン1例
感染経路:性的接触12例(異性間2例、同性間9例、異性間・同性間不明1例)、不明1例

ジアルジア症2例(感染地域:インド2例)
梅毒10例(早期顕症I期1例、早期顕症II期3例、晩期顕症1例、無症候5例)
破傷風2例〔年齢群:50代(1例)、70代(1例)〕
風しん4例(検査診断例1例、臨床診断例3例)

感染地域:長野県2例、大阪府1例、長野/中国1例
年齢群:10〜14歳(1例)、20〜24歳(3例)

麻しん287例〔麻しん(検査診断例62例、臨床診断例209例)、修飾麻しん(検査診断例16例)〕

感染地域:国内287例
国内の多い感染地域:北海道72例、神奈川県63例、東京都29例、愛知県17例、千葉県15例、大阪府13例
年齢群:0歳(19例)、1歳(12例)、2歳(4例)、3歳(3例)、4歳(4例)、5〜9歳(31例)、10〜14歳(49例)、15〜19歳(77例)、20〜24歳(39例)、25〜29歳(22例)、30〜34歳(15例)、35〜39歳(5例)、40代(6例)、50代(1例)

累積報告数:7,179例〔麻しん(検査診断例1,972例、臨床診断例4,639例)、修飾麻しん(検査診断例568例)〕

(補)他に2008年第17週までに診断されたものの報告遅れとして、細菌性赤痢1例(感染地域:インド)、腸チフス1例(感染地域:インド)、E型肝炎1例(感染地域:東京都.感染源:豚レバー)、Q熱1例(感染地域:神奈川県.感染源:野良猫)、デング熱1例(感染地域:マレーシア)、日本紅斑熱1例(感染地域:高知県)、ライム病1例(感染地域:福岡県)、レジオネラ症1例〔感染地域:宮城県(温泉)〕、急性脳炎1例〔病原体不明(28歳)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例〔40代(1例)、80代(1例)〕、バンコマイシン耐性腸球菌感染症3例(VanA 1例_菌検出検体:尿、遺伝子型:VanC 2例_菌検出検体:血液1例、創面1例)、風しん5例〔検査診断例2例、臨床診断例3例.感染地域:東京都2例、北海道1例、大阪府1例、福岡県1例.年齢群:4歳(1例)、6歳(1例)、7歳(1例)、15〜19歳(1例)、25〜29歳(1例)〕などの報告があった。


定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)

全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000カ所)、眼科定点(約600カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
過去5年間の同時期との比較

インフルエンザ:定点当たり報告数は第6週以降減少が続いている。都道府県別では沖縄県(5.76)、佐賀県(1.74)、福島県(0.85)、新潟県(0.85)が多い。

小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症は170例の報告があり、報告数は第14週以降減少が続いている。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約78%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では長崎県(1.16)、石川県(0.93)、福井県(0.91)、大阪府(0.91)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では鳥取県(4.2)、富山県(3.8)、新潟県(3.4)、山口県(3.4)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は2週連続で減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別では福井県(13.8)、山形県(12.1)、徳島県(11.5)が多い。水痘の定点当たり報告数は3週連続で増加した。都道府県別では沖縄県(4.0)、佐賀県(2.8)、高知県(2.7)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第15週以降増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では宮崎県(4.36)、長崎県(1.82)、鹿児島県(1.77)、鳥取県(1.58)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では新潟県(0.78)、大分県(0.78)、岩手県(0.68)が多い。百日咳の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では広島県(0.28)、愛媛県(0.22)、秋田県(0.20)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第15週以降増加が続いている。都道府県別では熊本県(1.56)、山口県(1.18)、大分県(1.00)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では佐賀県(1.74)、宮崎県(1.58)、群馬県(1.53)が多い。

基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では沖縄県(3.43)、福島県(3.00)、群馬県(2.25)が多い。



〈第19週コメント〉 5月14日集計分

注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。

*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。

1類感染症: 報告なし
2類感染症: 結核159例
3類感染症: 細菌性赤痢1例(感染地域:インド)
腸管出血性大腸菌感染症24例(有症者17例、HUSなし)

感染地域:岐阜県6例、山形県2例、群馬県2例、広島県2例、福岡県2例、新潟県1例、千葉県1例、神奈川県1例、石川県1例、大阪府1例、鳥取県1例、香川県1例、国内(都道府県不明)3例
年齢群:1歳(1例)、5歳(1例)、6歳(1例)、7歳(1例)、8歳(2例)、10代(4例)、20代(3例)、30代(4例)、40代(2例)、50代(1例)、60代(1例)、70代(3例)
血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(17例)、O26 VT1(2例)、O103 VT1(2例)、O157 VT2(2例)、O165 VT1・VT2(1例)

4類感染症: A型肝炎2例(感染地域:鹿児島県1例、フィリピン1例)
つつが虫病2例(感染地域:福島県1例、鹿児島県1例)
デング熱1例(デング出血熱)(感染地域:シンガポール)
レジオネラ症6例(肺炎型5例、ポンティアック型1例)

感染地域:宮城県1例、茨城県1例、富山県1例、岐阜県1例、静岡県1例、国内(都道府県不明)1例
年齢群:50代(1例)、60代(2例)、70代(1例)、80代(2例)

5類感染症:
アメーバ赤痢4例(腸管アメーバ症4例)

感染地域:大阪府2例、宮城県1例、国内(都道府県不明)1例
感染経路:性的接触2例(異性間1例、同性間1例)、不明2例

ウイルス性肝炎3例

B型肝炎2例_感染経路:性的接触(異性間)1例、不明1例
C型肝炎1例_感染経路:刺青

劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例〔年齢群:40代(1例)、70代(1例)〕
後天性免疫不全症候群10例(無症候7例、AIDS 3例)

感染地域:国内7例、国外(国不明)1例、国内・国外不明2例
感染経路:性的接触6例(異性間1例、同性間5例)、静注薬物使用2例、不明2例

梅毒5例(早期顕症I期1例、早期顕症II期1例、晩期顕症1例、無症候2例)
破傷風3例〔年齢群:50代(1例)、70代(1例)、80代(1例)〕
バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子型:VanC_菌検出検体:血液)
風しん2例(検査診断例1例、臨床診断例1例)

感染地域:埼玉県1例、神奈川県1例
年齢群:8歳(1例)、15〜19歳(1例)

麻しん237例〔麻しん(検査診断例41例、臨床診断例182例)、修飾麻しん(検査診断例14例)〕

感染地域:国内237例
国内の多い感染地域:神奈川県52例、北海道38例、東京都23例、千葉県16例、静岡県16例、岡山県16例、大阪府12例、埼玉県11例、福岡県10例
年齢群:0歳(17例)、1歳(20例)、2歳(6例)、3歳(2例)、4歳(4例)、5〜9歳(20例)、10〜14歳(46例)、15〜19歳(70例)、20〜24歳(19例)、25〜29歳(14例)、30〜34歳(11例)、35〜39歳(4例)、40代(3例)、50代(1例)

累積報告数:7,544例〔麻しん(検査診断例2,049例、臨床診断例4,901例)、修飾麻しん(検査診断例594例)〕


(補)他に2008年第18週までに診断されたものの報告遅れとして、細菌性赤痢1例(感染地域:インド/ネパール)、パラチフス1例(感染地域:インド)、日本紅斑熱1例(感染地域:鹿児島県)、急性脳炎2例〔単純ヘルペスウイルス1例(1歳)、病原体不明1例(0歳)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例(70代)、風しん3例〔検査診断例1例、臨床診断例2例.感染地域:埼玉県1例、神奈川県1例、愛知県1例.年齢群:20〜24歳(1例)、25〜29歳(1例)、50代(1例)〕などの報告があった。


定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)

全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000カ所)、眼科定点(約600カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
過去5年間の同時期との比較

インフルエンザ:定点当たり報告数は第6週以降減少が続いている。都道府県別では沖縄県(3.86)、富山県(0.48)、福島県(0.38)、福岡県(0.33)が多い。

小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症は123例の報告があり、報告数は第14週以降減少が続いている。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約78%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では大分県(1.22)、大阪府(0.80)、宮崎県(0.80)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では新潟県(2.92)、山形県(2.90)、鳥取県(2.79)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では福井県(12.0)、滋賀県(10.4)、大分県(8.6)が多い。水痘の定点当たり報告数は16週以降増加が続いている。都道府県別では沖縄県(4.0)、高知県(3.2)、宮崎県(3.2)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第15週以降増加が続いている。都道府県別では宮崎県(4.8)、長崎県(2.3)、鹿児島県(1.9)、山口県(1.1)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では大分県(0.67)、岡山県(0.44)、新潟県(0.43)が多い。百日咳の定点当たり報告数は2週連続で減少したが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では広島県(0.32)、愛媛県(0.24)、千葉県(0.13)、新潟県(0.13)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は減少した。都道府県別では熊本県(1.31)、大分県(1.08)、山口県(0.88)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では佐賀県(2.65)、岐阜県(1.62)、宮崎県(1.49)が多い。

基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では福島県(3.00)、沖縄県(2.43)、青森県(2.00)が多い。




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