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第38週ダイジェスト
(2003年9月15日〜21日)
  • 発生動向総覧
  • 注目すべき感染症
 をPDF版よりピックアップして掲載しています。


 発生動向総覧

〈第38週コメント〉9月25日集計分
全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が、集計の期日以降に届くこともあります。それらについては、発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。宜しく御理解下さい。

1類感染症:

報告なし

2類感染症:

コレラ 2例(推定感染地域:インド1例、ベトナム1例)
細菌性赤痢10例(推定感染地域:国内1例、中国3例、インド2例、インドネシア1例、
スリランカ 1例、ウズベキスタン1例、キューバ1例)
腸チフス 1例(推定感染地域:インドネシア)
パラチフス 2例(推定感染地域:中国1例、インド1例)

3類感染症:

腸管出血性大腸菌感染症 45 例(うち有症者20例)
報告の多い都道府県:宮崎県11例、宮城県6例
血清型・毒素型:O157 VT1 ・VT2 (13例)、O157 VT2 (8例)、O26 VT1 (4 例)、その他(20 例)
年齢:10歳未満(25例)、10代(5例)、20代(3例)、30代(3例)、40代(2例)、50代(3例)、60代(3例)、70 歳以上(1例)

4類感染症:

アメーバ赤痢 5例(推定感染地域:国内3例、フィリピン/タイ1例、不明1例)
急性ウイルス性肝炎 1例 B型(推定感染経路:不明)
クロイツフェルト・ヤコブ病 1例(孤発例、65歳)

後天性免疫不全症候群 4例

(AIDS 1例、無症候3例)
男性/女性:3例/1例
推定感染経路:性的接触3例(異性間1例、同性間2例)、不明1例
推定感染地域:いずれも国内

日本紅斑熱 2例(ともに兵庫県)
梅毒 5 例(早期顕症I 期1例、早期顕症II期1例、無症候3例)
破傷風 1例(96歳)
マラリア 1例(熱帯熱_推定感染地域:ガーナ)
レジオネラ症 1例(53歳)

定点把握の対象となる4類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。

当該週と過去5年間の平均(過去5年間の前週、当該週、後週の合計15週の平均)の比を対数にてグラフ
上に表現した。1標準偏差を超えた場 合黄で、2標準偏差を超えた場合赤で色分けしている。

小児科定点報告疾患:咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第29週をピークとし、その後は週により緩急はあるものの減少し続けている。第16週以降過去10年間の当該週と比較して最高の値であり、都道府県別では愛媛県(1.9)、高知県(1.2)、岐阜県(0.9)、大分県(0.9)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第29週をピークとし、5週続けて減少した後、2 週続けて微増したが、その後は前週、今週と緩やかに減少している。過去10 年間の当該週と比較して最も多く、都道府県別では岩手県(6.6)、秋田県(5.8)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第29週をピークとし、その後は減少し続けており、都道府県別では宮崎県(3.7)、愛媛県(3.1)が多い。

基幹定点報告疾患:無菌性髄膜炎の定点当たり報告数は増加して0.13で、都道府県別では熊本県(1.1)、鳥取県(0.6)、岡山県(0.6)が多い。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は微増して0.24で、都道府県別では山形県(1.7)、愛知県(0.9)、岐阜県(0.8)、大阪府(0.8)が多い。


 注目すべき感染症

◆腸管出血性大腸菌感染症

 2003 年の腸管出血性大腸菌感染症の報告数は、過去4年間と比べて比較的少なく推移してきた(図)。特に第31〜33週は通常報告数が多い時期であるが、本年の報告数は各週ともに100 例に満たず、少なかった。第34週には大幅に増加し、第35 週にはほとんど不変であったが、第36週から減少を続けている。

図.腸管出血性大腸菌感染症の週別報告数(1999年4月〜現在まで)

 第38 週の報告数は今のところ45例で(昨年の同時期は64 例)、性別では男性25例、女性20例であった。うち有症者は20例で、報告例全体の44%であった。都道府県別では多い順に宮崎県11例、宮城県6例などであった。5歳毎の年齢階級別にみると(0歳、1〜4 歳、70歳以上は別扱い)、1〜4歳16例、5〜9歳7例と、1〜4歳の報告数が多かった。また、保育所などでの集団発生も報告されている。
 血清型についてはO157が26例、O26 が4例であった。血清型とベロ毒素の型の組み合わせでは多い順に、O157 VT1 ・VT2 が13 例、O157 VT2 が8例、O26 VT1 が4例などとなっている。2003 年の第38 週までの累積報告数は今のところ1,934 例(昨年の同時期は2,669 例)となっており、昨年よりは少ないものの、集団発生の報告が続いていることから、依然として注意を要する。
 第38週には4歳男児の溶血性尿毒症症候群(HUS)の報告があったが、今年に入って、死亡例(届け出時点)は2例が報告されている。

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