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第01-02週ダイジェスト
(12月30日〜1月12日)
  • 発生動向総覧
  • 注目すべき感染症
 をPDF版よりピックアップして掲載しています。


 発生動向総覧

全数報告疾患についてはそれぞれの週につき報告する。定点把握の対象となる4 類感染症(週報対象のもの)については、第2 週に関してのみコメントする。第1 週(平成14 年12 月30 日〜平成15年1 月5 日)については年末年始の影響を受けるため、通常の統計処理は行わない。

〈第01週コメント〉1月14日集計分
全数報告の感染症

1類感染症: 報告なし
2類感染症: 細菌性赤痢6 例(推定感染地:国内1 例、インド2 例、インドネシア、タイ、ベトナム各1例
3類感染症: 腸管出血性大腸菌感染症5 例(うち有症者4 例)
4類感染症: 破傷風1 例(55 歳)
急性ウイルス性肝炎1 例 B 型1 例(感染経路:性的接触)

 

〈第02週コメント〉1月16日集計分
全数報告の感染症

1類感染症: 報告なし
2類感染症: 細菌性赤痢15 例(推定感染地:国内9 例、インド2 例、タイ、タイ/カンボジア、モルディブ、ベトナム各1 例)
3類感染症: 腸管出血性大腸菌感染症9 例(うち有症者6 例)
4類感染症: アメーバ赤痢2 例(推定感染地:ともに国内)
劇症型溶血性レンサ球菌感染症2 例(3 歳の症例は死亡)
髄膜炎菌性髄膜炎1 例(推定感染地が国内の乳児で、型別はB 群)
ツツガムシ病6 例、デング熱1 例(推定感染地:インドネシア)
レジオネラ症1 例
急性ウイルス性肝炎8例 A 型4 例(推定感染地:国内3 例、ネパール1 例)
B 型4 例(感染経路:性的接触2 例、不明2 例)
クロイツフェルト・ヤコブ病2 例(ともに孤発性)
後天性免疫不全症候群4例 (無症候3 例、その他1 例)
感染経路:性的接触4 例(同性間1 例、異性間2 例、異性/同性間1 例)
梅毒4 例(早期顕症2 例、無症候性2 例)
マラリア1 例(三日熱、推定感染地:東ティモール)


定点把握の対象となる4類感染症(週報対象のもの)
 インフルエンザの定点当たり報告数は急速に増加して19.0 となり、過去5 年間の同時期に比べやや多い。全都道府県別で3.0 を超えて流行しており、19 都道府県で20 を超えている。特に佐賀県(49.6 )、沖縄県(49.4 )、山口県(44.5 )、大分県(43.7 )、熊本県(40.8 )からの報告が多い。水痘の定点当たり報告数は大きく増加し、過去5 年間の同時期に比べやや多くなった。都道府県別では沖縄県(5.5 )、宮崎県(5.4 )、静岡県(5.3 )、和歌山県(5.2 )の4 県が5.0 を超えたのを始めとして、多くの県で増加した。咽頭結膜熱の定点当たり報告数も、過去5 年間の同時期に比べやや多い。急性出血性結膜炎の定点当たり報告数は0.05 と少ないが、過去5 年間の同時期と比べてやや多くなっている。他の疾患の定点当たり報告数は、過去5 年間の同時期と比べて多くなってはいない。A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎(0.86 )と感染性胃腸炎(6.54 )の報告数は第1 週より増加したが、2002 年第52週よりは減少している。前者は福井県(2.1 )、宮城県(2.0 )からの報告が多く、後者は宮城県(14.8 )、三重県(13.6 )、石川県(11.1 )、宮崎県(10.9 )から二桁の報告がある。風疹と麻疹(成人麻疹を除く)の定点当たり総報告数は、それぞれ0.01 と0.04 と少ないが、依然として前者では岡山県(0.2 )からの報告が多く、後者では宮崎県(0.5 )と福島県(0.4 )で約3 割を占めている。マイコプラズマ肺炎(0.19 )の定点当たり報告数は昨年末並であるが、秋田県(1.1 )、岡山県(1.0 )からの報告が多い。

当該週と過去5年間の平均(過去5年間の前週、当該週、後週の合計15週の平均)の比を対数にてグラフ
上に表現した。1標準偏差を超えた場 合黄で、2標準偏差を超えた場合赤で色分けしている。


  注目すべき感染症〈第01-02週〉

◆インフルエンザ

 インフルエンザの定点当たり報告数は0.60 (第49 週)、1.65 (第50 週)、5.22 (第51 週)、8.71 (第52 週)と増加している。2003 年2 週(19.0 )では、全ての都道府県において定点当たり報告数は3.0を超えており、全国の多くの地域でインフルエンザが流行していると考えられる(図)
 第2 週では九州地区からの報告が多く、佐賀県、沖縄県、山口県、大分県、熊本県、福岡県、長崎県、鹿児島県、宮崎県、広島県で定点当たり報告数が30.0 を超えた。
図. 過去10 年間のインフルエンザシーズン毎のトレンドグラフ

 病原体ではA 香港型(H3N2 )が分離されたウイルスの大半を占めているが、B 型も分離報告がある。A ソ連型(H1N1 )については、今シーズンの分離報告は未だない。
 インフルエンザの総合的な情報については、以下のURL を参照されたい。
  ○http://idsc.nih.go.jp/others/topics/newpage2.html

◆インフルエンザ警報・注意報

 第2 週においては、青森県、宮城県、山形県を除くすべての都道府県で注意報あるいは警報が発生している。注意報は全国で319 の保健所、警報は97 の保健所で発生している。警報が発生している保健所は、千葉県、石川県、福井県、長野県、愛知県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、島根県、岡山県、広島県、山口県、および九州の全県と沖縄県でみられる。警報・注意報の地図情報については、以下のURL を参照されたい。
  ○http://idsc.nih.go.jp/others/topics/inf-keiho/trend02.html

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