<参考>
  ノロウイルス感染集団発生 2007/08シーズン(2009年3月18日現在報告数)


 国立感染症研究所・感染症情報センターには地方衛生研究所から「集団発生病原体票」が報告されている。これには、食品媒介による感染が疑われる「食中毒」や「有症苦情」、人→人感染や感染経路不明の胃腸炎集団発生などの事例ごとの情報が含まれている。。

 2007/08シーズンは2007年12月をピークに、2007年9月〜2008年8月に発生したNorovirusによる集団感染814事例が報告されている。643事例ではgenogroup II、95事例ではgenogroup I、25事例ではgenogroup I と II が検出され、51事例のgenogroupは不明である(表3図1)。このうち、genogroup IIの遺伝子型別まで実施された283事例中233事例ではGII/4が検出され、他にはGII/3が22事例、GII/13が18事例、GII/2が11事例、GII/1が2事例、GII/6が1事例で検出されている。また、genogroup Iの遺伝子型別まで実施された41事例では、GI/4が26事例、GI/8が14事例、GI/5、GI/11、GI/14が各1事例で検出されている。このうち、複数の遺伝子型が検出された事例はGII/4+GII/13、GII/4+GI/8が各2事例、GII/4+GII/2+GI/4+GI/8、GII/4+GI/4+GI/11、GII/4+GII/2、GI/4+GII/13が各1事例であった。

 Norovirusが検出された814事例の推定感染経路は、老人施設、病院、福祉施設、保育所、小学校、宿舎・寮、ホテル、宴会場などでの人→人感染が疑われているものが450事例、食品媒介が疑われているものが177事例、その他感染経路が特定できず不明のものが187事例であり(表3図2)、診断名別にみると、「感染性胃腸炎」526事例(海外旅行での1事例を含む)、「食中毒」149事例、「有症苦情(食中毒疑いを含む)」131事例、「その他・不明」8事例である(表4)。

     

国立感染症研究所感染症情報センター 病原微生物検出情報事務局


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