<参考>
ノロウイルス感染集団発生 2006/07シーズン(2008年1月10日現在報告数)

 国立感染症研究所・感染症情報センターには地方衛生研究所から「集団発生病原体票」が報告されている。これには、食品媒介による感染が疑われる「食中毒」や「有症苦情」、人→人感染や感染経路不明の胃腸炎集団発生などの事例ごとの情報が含まれている。

 2006/07シーズンは、Norovirus genogroup II による施設内集団感染、食中毒などの集団発生の報告が例年に比べ早く10月から大きく増加し(表5図3)、11月をピークに2006年9月〜2007年8月までに1,208事例が報告されている(11事例ではgenogroup I と II を検出)。このうち、genogroup IIの遺伝子型別まで実施された485事例中454事例ではGII/4が検出されている。他にはGII/2が10事例(11月4事例、12月1事例、1月2事例、2月、3月、6月各1事例)、GII/3が4事例(4月、5月、6月、8月各1事例)、GII/5が3事例(1月、3月、4月各1事例)、GII/6が1事例(11月)、GII/9が2事例(10月、3月各1事例)、GII/13が11事例(1月1事例、2月2事例、3月3事例、4月2事例、5月2事例、6月1事例)で検出されている。また、16事例ではgenogroup I が検出され、15事例のgenogroupは不明である。

 Norovirusが検出された1,243事例の推定感染経路別の内訳は、人→人感染が疑われているものが767事例、食品媒介が疑われているものが239事例、その他感染経路が特定できず不明のものが237事例であり(表5図4)、診断名別にみると、「感染性胃腸炎」917事例、「食中毒」216事例、「有症苦情(食中毒疑いを含む)」106事例、「不明」4事例である(表6)。

国立感染症研究所感染症情報センター 病原微生物検出情報事務局


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