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Vol.15 (1994/9[175])

<外国情報>
冷却塔に関連したレジオネラ症,1993−米国


 1993年7〜10月に,3例のレジオネラ症の集団発生があった。マサチューセッツ州フォールリバーの事例(患者11名うち3名死亡)およびロードアイランドの事例(患者17名うち2名死亡)は何れも居住地域住民の間で発生,ミシガンの事例(患者17名うち1名死亡)は州立刑務所内で発生した。3事例とも原因菌はLegionella pneumophila血清型1(Lp-1)であった。患者の診断は気管分泌物からの菌分離,ラジオイムノアッセイによる尿中の抗原検出等によった。後者は迅速診断としても有効である。すべての事例で,患者から分離されたLp-1と,感染源と推定された冷却塔の水から分離されたLp-1が,モノクローナル抗体による亜型(MAS)およびPFGEパターンで一致し,因果関係が証明された。一方,3事例間ではLp-1の遺伝子型が一致せず,独立した集団発生であることが判明した。ガイドラインに基づき冷却塔の汚染除去等対策を講じた結果,その後の患者発生は見られない。

(CDC,MMWR,43,27,489,1994)






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