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Vol.14 (1993/12[166])

<外国情報>
子供へのワクチン接種後に発生した成人女性のポリオ−カナダ


 1992年3月,モントリオール在住の31歳の女性が,突然左足に弛緩性麻痺を発症し入院した。子供へのポリオ生ワクチン接種後28日目であった。患者は喘息以外,免疫不全等の既往歴はなく,最近の旅行歴もなく,不活化ポリオワクチンを幼少時に受けていた。入院2日目に症状は右足にも広がり,検査所見は典型的なポリオ様麻痺であった。麻痺発症後14日目の便からポリオウイルス2型が分離された。5カ月後のペア血清における血清抗体価は,1型は4倍未満,2型は45倍から256倍へ上昇,3型は6倍で変動なしであった。入院中に右足の症状は改善し50日目に退院したが,左足に麻痺が残り以後杖を必要としている。カナダの予防接種委員会では,この症例を麻痺性ポリオでワクチン由来のコンタクトケースと認定した。

(Canada CDR,19,No.15,118,1993)






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