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Vol.14 (1993/6[160])

<外国情報>
口腔内液によるHIV抗体検査−WHO・グローバルAIDSプログラム


 血液の代わりに口腔内液をHIV検査に使用する試みがある。口腔内液は唾液と口腔粘膜浸出液(OMT)との混合物である。唾液は唾液腺の産物でIgAを含み,OMTはIgGを含むがその濃度は血清中よりはるかに低い。口腔内液を集める方法として,そのまま喀出により容器に集める方法,および器具を用いてこれに滲み込ませる方法がありうる。次のような項目が今後検討されるべきである。1)口腔内液を集めるにはどのような方法が最も信頼性があるか。2)どの抗体測定法が口腔内液に適しているか。3)口腔内液の検査の目的として何が適しているか(輸液の安全性の検査のためか,抗体調査のためか,診断や研究のためか)。4)口腔内液検査法を使用するとき倫理的な問題点は何か。5)口腔内に疾病のあるときや,食物摂取が検査結果に及ぼす影響は何か。

(WHO,WER,68,No.19,133,1993)






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