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Vol.13 (1992/6[148])

<外国情報>
老人施設のインフルエンザA流行−ニューヨーク


 1991年10〜11月に337人収容施設(51〜103歳,平均83歳,女76%)で88%がワクチン接種を受けた。12月9日〜1月10日に65(19%)がインフルエンザ様疾患(ILI)を示し,このうち52%が肺炎,19入院,2死亡。2株の分離株がA(H3N2)と同定された。ワクチン接種者ではILI18%,肺炎9%に対し,非接種者はそれぞれ31%と17%で,ワクチン有効率はILI43%(95%信頼限界〔CI〕=5〜66%),肺炎45%(95%CI=18〜74%)だった。職員449に対するアンケート(回収率76%)でこの秋にワクチンを受けた者は10%,このうちILI発症者は19%,ワクチン有効率86%(95%CI=34〜99%)だった。これは流行株と抗原性が類似した他のILI集発での算定値と同一範囲である。ワクチン効果が場合によって異なり,また重症となることが懸念されるハイリスク者がワクチンを受けていないことが多いのでアマンタジン投与が推薦されている。さらに,医療従事者はハイリスク者への伝播を防ぐために全員ワクチンを接種すべきであると述べている。

(CDC,MMWR,41,bW,130,1992)






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