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Vol.13 (1992/6[148])

<外国情報>
食品関連リステリア症−米国


 CDCは4州の人口1,800万以上の都市を選び,検査室情報を重視したリステリア症サーベイランスを実施した。L. monocytogenesの分離材料は血液,髄液等通常無菌の検体とした。1988年11月〜1990年12月に301名のリステリア症患者が確認された。年間発生率は7.4/100万,67名(23%)が死亡した。患者の33%(99名)は妊婦あるいは新生児であった。その他情報の得られた98名の患者のほとんどは基礎疾患(ステロイド剤使用者:31%,腫瘍:29%,腎臓病:24%,糖尿病:24%,エイズ:20%等)を持っていた。喫食調査の結果からリステリア症患者はコントロール群に比べてソフトチーズあるいはデリカショップ食品の喫食率が高かった。基礎疾患者では鶏肉喫食も本症のリスクファクターであった。患者宅の冷蔵庫内食品のL. monocytogenesによる汚染状況を調査した結果,本菌汚染の食品が検出された冷蔵庫は123のうち79(64%)で,うち26(33%)からの菌は患者と同一であった。

(CDC,MMWR,41,15,251,1992)






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