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Vol.11 (1990/1[119])

<外国情報>
肺炎球菌による肺炎の集団発生−米国


 1989年9月初旬から10月にかけてテキサス州の刑務所で17名の肺炎球菌性肺炎が発生し,2名が死亡した。症状は肺炎,髄膜炎,敗血症などで,17名の喀痰からStreptococcus pneumoniae血清型12が分離された。患者はすべて男性,平均年齢30で,17人中14人はアルコール依存症,肝硬変,薬物乱用者であった。当刑務所の平均収容数は3,500名,職員数950名であるが,患者は服役者に限られていた。

 収容者および職員全員に対して23価肺炎多糖体ワクチンを接種し,基礎疾患を持つ収容者にはさらにペニシリンまたはエリスロマイシンを1週間投与した。現在,本疾患のリスクファクター,伝播のメカニズム,分離菌株の性状,血清型12の地域の分布状況等について調査を続行中である。

(CDC,MMWR,38,No.43,1989)






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