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Vol.10 (1989/8[114])

<外国情報>
デング熱流行,1988−エクアドル


1988年2月末〜4月にデングウイルス1型の大流行があった。2〜3月中保健センターの患者についてHI反応で感染が確認され,さらにCDCで9例から1型ウイルスが分離された。5月14日〜19日,280家族,1,340人の血清についてIgM−捕獲ELISAを実施。約半数は1〜4型混合抗原,流行型確認後は1型抗原によって測定した結果,今回の流行で42万人が感染したと推定された。

エクアドルでは1948年に黄熱コントロールのためAe. Aegypti撲滅計画が展開され,その後1958年までこの蚊はフリーだったが,サーベイランス活動の低下と共に再び蔓延した。しかし,1958〜88年の間にデングウイルス感染の報告はなかった。ブラジル,ボリビア,パラグアイでもデング熱が増加している。対策としてはマラソン剤散布,幼虫源除去,水たまりの消毒など。地域全体のベクターコントロールプログラムを組み込んだサーベイランスのみが流行阻止を可能にする。

(CDC,MMWR,38,24,1989)






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