HOME 目次 記事一覧 索引 操作方法 上へ 前へ 次へ

Vol.10 (1989/6[112])

<国内情報>
インフルエンザA(H3)型の流行について−東京都


1988年11月下旬より東京都府中市の一施設において,施設の職員および収容者の間にインフルエンザ様疾患が集団発生し,12月下旬までに110名の発病者がみられた。ウイルス学的検査の結果,10名がウイルス分離と血清診断で,8名が血清診断で,いずれもインフルエンザA(H3)型ウイルスの感染であることが証明された。流行発生当時職員の集団旅行が行われており,それと流行との関係が疑われたが,血清学的検査の成績から無関係であることがわかった。

東京地域ではこの時期のインフルエンザはほとんどA(H1)型ウイルスによるものであり,この施設の流行のみがA(H3)型ウイルスであった。



日本医科大学 西川 文雄








前へ 次へ
copyright
IASR