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Vol.7 (1986/5[075])

<外国情報>
ヘパリン製剤のPseudomonas putida汚染−米国


 1985年12月〜1986年1月,ミネソタの1病院の3人の移植用骨髄培養検査でP.putidaが検出された。同一ロットのヘパリンナトリウム(保存剤不含)の未開封5mlアンプル70中8本が培養陽性だった。ヘパリンは採取時抗凝固剤として骨髄に加えられる。このロットは4月に購入され,11月まで使われなかった。2骨髄は検査結果がわかる前に投与されたが,受給者の血中にP.putidaは検出されず,敗血症症状はみられなかった(移植24時間後抗生剤投与)。他の2病院で3人の血中P.putida陽性患者が調査中。31歳女性と新生児2人で,ヘパリンのロット番号は不明だが由来は上と同じ。

 P.putidaはブドウ糖非分解性グラム陰性桿菌で感染はごくまれである。P.fluorescensと生物学的性質がよく似ている。保存剤不含ヘパリンは新生児の血管内カテーテルの開存を保つためとか移植用骨髄の抗凝固剤として使われる。CDC,FDA,販売者,メーカーが他のアンプルについて調査中。

(CDC,MMWR,35,No.8,1986)






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