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Vol.6 (1985/9[067])

<外国情報>
ポリオ−フィンランド


1984年後半,3型ポリオの流行により9例の麻痺患者が発生した。最初の患者発生は8月末,最終例は1985年1月であった(本情報6巻2号に一部既報)。

約1.5百万の不活化ワクチンが11月〜2月に18歳以下に,2〜3月に1 doseの3型混合経口ワクチンが全人口に投与された。ただし,免疫不全者とその家族,および6ヶ月以下の乳児は除外された。免疫不全者とその家族には,ワクチンウイルスでおこりうる危険性から守るために生ワク一斉投与開始前に高力価不活化ワクチンが,また,乳児には4,5,6ヶ月に不活化ワクチンが投与された。約93%が投与を受けたが,これはこの国における初めての生ワク一斉投与である。厳密なサーベイランスを実施しているが,ワクチンによる麻痺ポリオ例はみられていない。

乳児への定期接種には不活化3回投与を続けるが,より高力価のワクチンが使用される。ポリオウイルスの新たな散布をすばやく検出するために下水の定期的ウイルス検査を実施する。その上,中枢神経系のウイルス感染サーベイランスが強化される。

(WHO,WER,60,No.33,1985)






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