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Vol.5 (1984/3[049])

<国内情報>
ロタウイルスの命名法


 1984年2月1日〜3日,ジュネーブにおいて第3回Viral DiarrheaのScientific Working Groupの会議が行われ,ロタウイルスのsubgroupとserotype(血清型)の分類についてWHO study group(代表T. H. Flewet & A. Z. Kapikian)は以下のように提案した。

1.subgroup抗原はロタウイルスのほとんどの株で約46,000ダルトンの分子量を有するinner capsidポリペプチドの1つである。このポリペプチドはRNAの6番目のセグメントによってコードされ,血清学的には主に,CF,IAHA,ELISAによって分類される。subgroupingはローマ数字で表わす(例.T,U)。

2.serotype抗原はロタウイルスのouter capsid層に存在し,約36,000ダルトンの分子量を有する糖化ポリペプチドで中和に関係がある。大部分の株ではRNAの9番目のセグメントによりコードされるが,いくつかの株では7番目または8番目のセグメントによりコードされている。血清型は感染性の中和によって分類される。使用ウイルスと他のウイルスとの反応の間に,hyperimmune血清で20倍以上の差が存在すると,異なった血清型であると決定する。serotypeはアラビア数字で表わす(例.1,2,3…)。

3.以下は現在までのsubgroupとserotypeの例

 会議の記録は予研ウイルス中央検査部松野のところにあります。



予研 松野 重夫


現在までのsubgroupとserotypeの例





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