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Vol.4 (1983/10[044])

<外国情報>
小児慢性疾患治療施設のアデノウイルス7型の流行−ペンシルバニア,1982年


 小児病院の慢性疾患治療施設でアデノ7型による呼吸器病が流行,1医師がindex caseとみられた。6月15日〜7月9日の間に施設内の14人の子供のうち1名が上気道炎(鼻かぜおよび咽頭炎),3名が下気道炎(発熱および呼吸困難)を発症,先天性心臓病と肺気管形成異常のある各1名が死亡した。職員35名中3名が急性上気道炎をおこし,職員2名および患児4名からアデノウイルス7型が分離された。流行に気付いた6月22日,ウイルス陽性患児は一室に集められ,陽性職員は子供との接触からはずされた。

 この流行はアデノ7型の院内感染の危険性について注意を喚起するものである。アデノウイルス中,7,3および21型が幼児で重篤な呼吸器感染をおこしやすい。現在院内感染問題として呼吸器ウイルスは重要視されるようになり,呼吸器ウイルス感染の症状で入院する患児の隔離と対策,さらに上気道感染をもつ職員は新生児・幼児から遠去けることが提言されている。

(CDC,MMWR,32,No.19,1983)






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