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Vol.1 (1980/11[009])

<外国情報>
米国における三種混合ワクチン(DPT)による接種事故


 1978年11月から1979年3月にかけてのほぼ3ヶ月間に,米国テネシイ州の別個の都市において,4名の小児がDPTワクチン(WyethのLot No.64201)の接種後24時間以内に死亡した。これらの4例の小児のうち3例は生後2ヶ月前後で接種をうけ,のこり1例は3ヶ月で接種されている。すべて“Sudden Infant Death Syndrome(SIDS)”によるものと診断された。1979年度の統計では,テネシイ州で104例のSIDSが発生している。この州では1才未満児に対してほぼ43,000dosesのDPTが接種されたが,WyethのみならずConnaught,Swiftwater,PAなどの製品も供給されている。

 この件に関してSIDSを専門に研究しているDr.Naeyeが意見を求められている。SIDSは“正常”な乳幼児が突然に,多くは睡眠中に死亡し,剖検でも何ら死因の見出せないものをいう。Dr.Naeyeによれば,こうした乳幼児では,睡眠中に呼吸と無呼吸とが周期的に交替し,とくに無呼吸期が延長する呼吸パターンが見られ,その原因は出産前,母胎中においてうけた脳幹の傷害にあるという。こうした素因に対して,ワクチン接種を含めた種々な刺激が発作を誘発することは否定できないが,しかし,Lot64201にかぎって特異的にその誘因になるということは考えられない。

 〔要約者註〕SIDSの中に,乳児ボツリヌス症がありうることは1976年以来米国でわかってきたが,これとワクチン接種とが偶然時を同じくする可能性も考えにくいであろう。また,米国においても川崎病の存在が認識されはじめており,これに由来するSIDSもありうるわけである。

(米国FDAのメモランダムから要約)






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