ウガンダにおけるエボラ出血熱
(Vol. 32 p. 205: 2011年7月号)

ウガンダ保健省は、2011年5月13日、ウガンダ中央地域Luwero県出身の12歳の女児がエボラ出血熱を発症したことをWHOに報告した。症例は出血症状を伴った急性発熱が5日間続いたため、5月6日にLuwero県Zirobwe区にある診療所を受診した。その後、Bombo総合軍人病院に転院し、すぐに死亡した。

Entebbeにあるウガンダ・ウイルス研究所(Uganda Virus Research Institute)での検査室診断により、スーダンエボラウイルスによる感染と確定診断された。遺伝子検査を含めた追加の検査室診断が米国CDCで実施されている。

ウガンダ保健省が、WHO・米国CDC・アフリカ実地疫学ネットワーク・米国国際開発庁の協力の下で国家対策本部を立ち上げ、5月13日にその疫学調査チーム(ウガンダ保健省・WHO・米国CDC)がLuwero県へ派遣された。WHOは疫学的および感染拡大阻止の方面で技術支援を実施していく予定である。

この地域では、積極的症例探索、接触者追跡調査、強化サーベイランス、感染予防および制御の強化、医療機関における標準感染予防策がすでに実施されている。

WHOは、ウガンダへの渡航や貿易に関する制限を推奨していない。

訳者注:6月17日に、ウガンダ保健省はエボラ出血熱のアウトブレイクの終息を宣言した。

(WHO, WER, 86, No.22, 221, 2011)

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