ブラジルにおける黄熱
(Vol. 29 p. 107-108: 2008年3月号)

ブラジル保健省は、2008年2月13日までに、15例の死亡を含む30例の黄熱症例をすべて検査室診断として報告した。全例がDistrito Federal州、Goias州、およびMato Grossodo Sol州の3つの州のいずれかからの報告であった。初発例は2007年12月16日に確定している。30例中28例は黄熱ワクチン接種歴がなく、2例は20年以上前の接種であった。この集団発生に先行して、2007年4月にサルの間で流行があり、80自治体に流行が拡散していた。

ブラジルでは自国内で製造している黄熱ワクチンの輸出を中断した。2008年1月18日に、ブラジル保健省は、緊急ワクチン接種キャンペーンを可能とするのに必要な国内の黄熱ワクチン備蓄レベルを確保するために、「黄熱に対するワクチン供給の国際調整グループ」によって管理されている世界緊急時備蓄からの、さらに 400万回接種分のワクチンの借用要請を提出した。2月上旬に、患者発生の多い州の住民約700万人を対象としたワクチンキャンペーンが開始された。

(WHO、WER、83、No.7、61-62、2008)

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