2007/08シーズン9〜10月に分離されたAH1亜型インフルエンザウイルス−沖縄県

(Vol. 28 p. 324-324: 2007年11月号)

2007/08シーズン、第39週(9/24〜9/30)〜40週(10/1〜10/7)に、県内の定点医療機関で採取された患者11名(1〜5歳4名、6〜10歳4名、30代2名、40代1名)の咽頭ぬぐい液について、PCR法による遺伝子検査およびMDCK細胞を用いたウイルス分離を実施した。その結果、11名すべてからAH1亜型インフルエンザウイルスのHA遺伝子が検出され、このうち6名からウイルスが分離された。

分離したウイルス6株について、国立感染症研究所から配布された2006/07および2007/08シーズンキットを用いて赤血球凝集抑制(HI)試験(0.75%モルモット赤血球を使用)を行った結果、抗A/Hiroshima(広島)/52/2005(ホモ価640)、抗B/Shanghai(上海)/361/2002(同320)、抗B/Malaysia/2506/2004(同320)に対してはいずれもHI価<10、抗A/New Caledonia/20/99(同 640)に対してはHI価20〜40を示した。抗A/Solomon Islands/3/2006(同320)に対しては5株がHI価 160〜320を示すA/Solomon Islands/3/2006(H1N1)ワクチン株に類似したAH1亜型ウイルスであったが、1株はHI価80を示すlow reactorであり、ワクチン株とは抗原性が少し異なるAH1亜型ウイルスであった。

2007/08シーズンは、第36週(9/3〜9/9)以降第42週(10/15〜10/21)まで7週間が経過しているが、本県のインフルエンザの発生報告数は、定点当たり4.0〜5.0人以上で推移しており、全国の0.1人よりも際立って多い状態が2006/07シーズンから続いている。また、ウイルス株は第24週(6/11〜6/17)以降AH1亜型のみが分離されており(本号12ページ参照)、今冬に向けて動向が注目される。

沖縄県衛生環境研究所
平良勝也 岡野 祥 仁平 稔 糸数清正 久高 潤 中村正治
沖縄県感染症情報センター 古謝由紀子
沖縄県福祉保健部健康増進課 石川裕一 糸数 公

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