C群ロタウイルスによる急性胃腸炎事例−山梨県

(Vol.27 p 155-155:2006年6月号)

2006年3月下旬に発生した急性胃腸炎の患者4名からC群ロタウイルスが検出された。患者の年齢は11〜26歳、主症状は発熱(37〜38℃)、水様性下痢、嘔吐であった。

患者から採取された糞便についてリアルタイムPCR法によるノロウイルス、イムノクロマト法によるアデノウイルス、A群ロタウイルスの検査を実施したがすべて陰性であり、赤痢菌、病原性大腸菌等の病原性細菌も検出されなかった。このためC群ロタウイルス検出用RPHA法(デンカ生研)を実施したところ、3名が陽性(凝集価16〜256倍)となった。また、C群ロタウイルス遺伝子VP7を標的にRT-PCR法1)を実施したところ、4名が陽性となった。PCR産物について遺伝子塩基配列を決定して解析した結果、4株の塩基配列相同性は100%であり、DDBJのBLAST検索ではOT-99株(AB086969)と最も近縁の株であることが判明した。

この時期県内ではノロウイルスによる感染性胃腸炎、食中毒が頻発していたが、今後はC群ロタウイルスも視野に入れた検査対応が必要と考えられた。

 文 献
1) Kuzuya M, et al., J Clin Microbiol 34: 3185-3189, 1996

山梨県衛生公害研究所 山上隆也 原 俊吉

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