ドミニカ共和国におけるマラリアのリスクと予防、2004年12月−米国CDC旅行医学Webサイト

(Vol.26 p 77-77)

2004年11月に米国CDCは、ドミニカ共和国を訪れた米国人旅行者2例に発生したマラリアの報告を受け取った。この2例が訪れたのは、Punta Cana(La Altagracia州)とSan Francisco de Macoris(Duarte州)のリゾートのみである()。同時期に、Punta Canaを訪れたヨーロッパ人旅行者でもマラリア症例が報告されており、12月6日現在、計8例が確認されている。さらにカナダ衛生当局からも、やはりPunta Canaを訪れた旅行者4例のマラリアが報告された。

米国CDCは、Punta Canaのリゾートを含むLa AltagraciaとDuarteの両州のすべての地域への旅行者に対し、抗マラリア予防薬の服用を推奨している。さらに、同国のすべての田園地帯への旅行者に対しても、予防内服を推奨している。同国のマラリアに推奨されるのはクロロキンである。同国のマラリアは熱帯熱マラリアであり、迅速に治療を行わないと急速に重篤かつ致命的となる可能性がある。ドミニカ共和国へ旅行後、発熱やその他のインフルエンザ様症状を呈した者は直ちに専門医療機関を受診し、マラリアのリスク地域への旅行歴を伝えるべきである。

ドミニカ共和国保健省はサーベイランスの強化、迅速な患者管理、強力な蚊のコントロール活動などのマラリア制圧策を実施している。

ドミニカ共和国におけるマラリアのリスクや予防に関しては、CDC旅行医学ホームページのサイト(http://www.cdc.gov/travel/regionalmalaria/caribean.htm)、抗マラリア薬の投与量や注意等に関しては同ホームページの別のサイト(http://www.cdc.gov/travel/malariadrugs.htm)で情報を得ることができる。

(Travel Notices, Including Outbreaks BY DECREASING LEVEL OF RISK TO TRAVELERS December 6, 2004)

今月の表紙へ戻る


IASRのホームページに戻る
Return to the IASR HomePage(English)



ホームへ戻る