米国における19〜35カ月齢のワクチン接種率、2003年

(Vol.25 p 341-342)

米国では全国予防接種調査(NIS)によって、50の州と28カ所の都市における19〜35カ月齢のワクチン接種率が推定されている。すべての対象年齢におけるワクチン接種情報を収集するため、NISは全78調査地域で、無作為に抽出した電話番号を用いて四半期調査を行っている。回答は、19〜35カ月齢の人口に応じて重み付けが行われている。

2003年には、21,210人の小児からワクチン接種歴の記録が得られた。対象家庭の回答率は62.7%であった。2003年の結果を2002年と比較すると、全国での水痘ワクチンの1回以上の接種率は80.6%(95%信頼区間:95%CI=±0.9%)から84.8%(95%CI=±0.8%)へ、結合型肺炎球菌ワクチン(PCV)の3回以上の接種率は40.9%(95%CI=±1.1%)から68.1%(95%CI=±1.0%)へと増加した。PCV 4回以上の接種率は2003年に初めて報告され、36.7%(95%CI=±1.1%)であった。他のすべてのワクチンの接種率も、2003年では2002年より上昇していた。一方、州間での推定ワクチン接種率には依然大きな差が認められた。4:3:1:3:3ワクチンシリーズ(DTP4回、ポリオワクチン3回、麻疹ワクチン1回以上、Hibワクチン3回以上、B型肝炎ワクチン3回以上)の推定接種率は、コネチカット州の94.0%からコロラド州の67.5%まで幅があった。28都市における同シリーズの推定接種率は、テキサス州ヒューストンの69.2%から、マサチューセッツ州ボストンの88.8%まで幅が認められた。高いレベルのワクチン接種率維持のためには、注意深い監視の継続と、地域間格差を減らす努力が今後も必要である。

(CDC, MMWR, 53, No.29, 658-661, 2004)

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