<通知> 新潟県等における急性脳炎の発生について

(Vol.25 p 301-301)

健感発第 1022002号
平成16年10月22日

都道府県
各 政令市  衛生主管部(局)長殿 
特別区 
  
厚生労働省健康局結核感染症課長
急性脳炎は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年10月2日法律第 114号。以下「法」という。)において5類感染症(全数把握)であるが、今般の新潟県等における事態を踏まえ、急性脳炎の感染者(疑義が払拭できない者を含む。)を診察した場合は直ちに保健所長を経由して届け出るよう医師に要請するとともに、届出があったときは、法第12条第2項に基づき、当課まで直ちに報告してください。

あわせて、法第63条の2に基づき、当該事例について、法第15条第1項の質問及び必要な調査を行うよう、指示します。

なお、その他異常な感染症の発生を疑う場合につきましては、当課又は国立感染症研究所[電話03-5285-1111(代表)]に相談、情報提供するとともに、急性脳炎の届出基準につきましては、「感染症法に基づく医師から都道府県等への届出のための基準の改正について」(平成15年11月5日 厚生労働省健康局結核感染症課長通知)により、別紙の通り定められていますので、貴管下の関係機関に改めて周知してください。

(別紙)
 ○急性脳炎(ウエストナイル脳炎及び日本脳炎を除く)

《定 義》
ウイルスなど種々の病原体の感染による脳実質の感染症である。炎症所見が明らかではないが同様の症状を呈する脳症もここには含まれる。

《臨床的特徴》
多くは何らかの先行感染を伴い、高熱に続き意識障害やけいれんが突然出現し、持続する。髄液細胞数が増加しているものを急性脳炎、正常であるものを急性脳症と診断することが多いが、その臨床症状に差はない。

《届出基準》
 ○意識障害を伴って24時間以上入院した者、あるいは24時間未満に死亡した者で、かつ、以下の一つまたはそれ以上の症状を有するもの

  ・38度以上の発熱
  ・何らかの中枢神経症状
  ・先行感染症状

 ○熱性けいれん、代謝疾患、脳血管性疾患、脳腫瘍、外傷など、明らかに感染性とは異なるものは除外する。

 ○可能な限り病原体診断を行い、明らかになったものは病原体名、検体の種類及び検査方法を記載する。なお、上記基準に該当する脳症も含める。

《備考》
 ・他の届出基準に該当する感染症(インフルエンザ、手足口病、流行性耳下腺炎等)による急性の脳炎・脳症についても、急性脳炎としての届出が必要となる。その際には、二重の届出となる(脳症を発症したインフルエンザについて、定点医療機関においては、インフルエンザ及び急性脳炎の届出が必要となり、定点医療機関以外では急性脳炎のみが届出の対象となる等)。

 ・ウエストナイル脳炎又は日本脳炎の診断がついている場合には、急性脳炎としての届出は必要ない。ただし、急性脳炎の届出後に、ウエストナイル脳炎又は日本脳炎の診断がついた場合には、ウエストナイル脳炎又は日本脳炎としての届出が必要となり、結果として二重の届出となる。

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