ドイツ人旅行者で発生したA型肝炎、2004年

(Vol.25 p 267-267)

9月8日現在、6月中旬〜8月中旬にかけてエジプトの紅海沿岸の一ホテルに滞在したドイツ人旅行者から、219例のA型肝炎が報告されている。これらの症例のうち、203例が検査により確定診断されている。また他の国々でも、このホテルに関連した別の49症例が報告されている。

報告されている発症日の最終は9月1日であった。また、患者の帰国日の最終が8月15日であったことから、おそらく、8月15日以降は感染伝播が起こらなかったと考えられる。A型肝炎は比較的潜伏期間が長い(15〜50日)ため、今後も他の患者が医療機関を受診する可能性があり、A型肝炎が疑われる患者については、旅行歴を聴取する必要がある。

ロベルト・コッホ研究所はエジプト当局、および当該ホテルと密接に連絡を取り合っているが、このホテルにおいては、さらなる感染伝播の防止策と感染源調査が実施されている。著者らは、この集団発生に関連する可能性のあるA型肝炎症例すべてについて、情報を求めるものである。

(Eurosurveillance Weekly, 8, Issue 37, 2004)

今月の表紙へ戻る


IASRのホームページに戻る
Return to the IASR HomePage(English)



ホームへ戻る