狂犬病ワクチンの回収(2004年4月2日)−米国


(Vol.25 p 125-126)

米国CDCおよびFDAは、IMOVAX狂犬病ワクチン(Aventis Pasteur社, Swiftwater, Pennsylvania)の品質検査において、1ロットに不活化されていないPitman-Mooreウイルス(弱毒化ワクチンウイルス)が検出されたと発表した。このロットは流通してはいない。しかし予防的観点から、同社は同時期に生産されたX0667-2, X0667-3, W1419-2, W1419-3のロット番号ワクチンの自主回収を開始した。これらのロットは2003年9月23日〜2004年4月2日の間に流通したが、生きたウイルスがないことの確認も含めて、FDA の検査で合格しており、リスクは低く、異常な副反応も報告されていない。国外にも同じく検査に合格したものが流通しているが、その輸出先は目下調査中である。

医療機関は、これらのロットを接種した者に連絡を取り、必要な処置を行うべきである。また、上記期間に狂犬病ワクチンの接種を受けた者は、それが当該ロットであるかの問い合わせを行い、必要な処置を受けるべきである。残存する当該ロットについては使用せず、処理についてメーカーに問い合わせるべきである。

回収対象のワクチンを接種された者に推奨される処置

○狂犬病ウイルス曝露の可能性があって接種を受けたワクチンが、回収対象である場合

・以前に免疫を獲得していない者(曝露の可能性があった時点より前に、少なくとも3回の接種を受けていない場合)は、通常、5回の狂犬病曝露後接種を行うが、回収対象でないワクチンを用い、回収対象のワクチン接種も含めて計5回行えばよい。初回に狂犬病免疫グロブリン(RIG)が投与されてなく、初回ワクチン接種後7日未満であれば、RIGを投与する。

・以前に免疫を獲得している者(曝露の可能性があった時点より前に、少なくとも3回の接種を受けている場合)は、通常、2回の追加免疫を行うが、そのうちの1回あるいは2回が回収対象のワクチンであった場合には、回収対象でないワクチンをさらに2回接種する。RIGは推奨されない。

○狂犬病ウイルス曝露とは異なる理由により接種を受けたワクチンが、回収対象である場合

・以前に免疫を獲得していない者(以前に、少なくとも3回の接種を受けていない場合)が、通常の3回の曝露前免疫として1回でも回収対象のワクチンの接種を受けた場合には、回収対象でないワクチンを用い、回収対象のワクチン接種も含めて計5回の接種を行う。初回接種後7日を経過していない場合、RIGが推奨される。

・以前に免疫を獲得している者(以前に、少なくとも3回の接種を受けている場合)が、通常の1回の追加免疫のときに回収対象のワクチンの接種を受けた場合には、回収対象でないワクチンをさらに2回接種する。RIGは推奨されない。

(CDC, MMWR, 53, No.13, 287-289, 2004)

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