「子ども予防接種週間」の創設

(Vol.25 p 63-63)

日本医師会と日本小児科医会は共催で、2004(平成16)年3月1日(月)〜7日(日)までの一週間、「子ども予防接種週間」を実施した。

同週間の目的は、保護者をはじめとした地域住民の予防接種に対する関心を高め、予防接種率の向上を図ることにある。特に、諸外国から麻しんの輸出国と批判されている現状を強く認識して、接種率を上げることで、わが国の麻しん根絶を目指したものである。同週間には、厚生労働省および「健やか親子21」推進協議会の後援を得ている。

実施期間については、4月からの入園、入学を前に保護者の予防接種への関心を惹起するのに適し、接種漏れを見直すよい時期であることから、3月初旬に設定した。対象は、予防接種法に基づく一類疾病の予防接種、特に麻しんを重点においている。

主な事業内容としては、週間期間中は特に丁寧に種種の予防接種の相談に応じる体制をとるとともに、通常の診療時間に予防接種が受けにくい人たちに対し、土曜日(3月6日)、日曜日(3月7日)に予防接種を実施する。

日本医師会と日本小児科医会では、趣旨に賛同して、協力いただける医療機関を募集したところ、全国で約7,000の医療機関で土曜日か日曜日(一部機関では両日)に予防接種が実施されることとなった。日本小児科医会会員の小児科医に限定すれば、会員約3,800名のうち約 1,500名の協力が得られた。

また、週間の実施に先立って、ポスターやチラシの作成・配布、新聞広告、ホームページ等を活用して積極的にPRする他、2月7日には日本医師会市民公開講座「予防接種で感染症を防ごう」を開催した。同公開講座の収録番組は、2月28日にNHK 教育テレビ「土曜フォーラム」において放映された。

今年度は初めての試みであるが、来年度以降も継続して実施する予定であり、今回の経験を踏まえ、事業内容の充実を図っていきたいと考えている。

なお、本事業の実施に関し、一部会員からは、「趣旨には賛同するが、所在の自治体では3月は麻しんの定期接種の接種期間外であるため、実施できない」といったクレームが寄せられた。現状では、年間の接種期間の設定が短い自治体が存在するが、厚生労働省結核感染症課の事務連絡(平成15年11月28日)においても、『麻しんの予防接種の標準接種年齢の変更に伴い、年間の接種期間の設定が少ない自治体におかれては、「生後12月〜生後15月」の間に全ての対象者が接種する機会を確保できるように準備を進めていただきたい。』とされていることもあり、自治体との連携・調整を強化していくことも課題となっている。

社団法人日本医師会 雪下國雄 藤巻和広 酒井 仁
社団法人日本小児科医会 大川一義 吉田 忠 古平金次郎 半田恵章

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