急性出血性結膜炎患者からのA群コクサッキーウイルス24型変異株の分離−宮崎県

(Vol.24 p 325-325)

2003年第25週に宮崎市内の眼科病原体定点医療機関から7名の急性出血性結膜炎患者の報告があったため、当所で保健所を通じ実態調査を実施したところ、東諸県郡の一地域の小中学校における集団発生が確認された。そこで当該患者からの検体提出を同定点に依頼したところ、結膜擦過ぬぐい液が6検体提出され、そのうちの3検体からA群コクサッキーウイルス24型変異株(CA24v)を分離した。ウイルスが分離された3名のうち2名は家族内発生例で、3名とも海外渡航歴はなかった。

ウイルス分離はCaCo-2、Vero、HeLa、RD-18S細胞を用いて行い、CaCo-2とRD-18Sで細胞変性効果(CPE)が観察された。同定は国立感染症研究所分与の抗血清を用いた中和反応で行った。

宮崎県では1993年に468名の急性出血性結膜炎患者の報告があり、29株(全国で30株)のCA24vが分離され、それ以来の分離である。

なお、県内での散発も含めた患者報告累計数は、第20週〜第36週で48名(第45週現在)である。

宮崎県衛生環境研究所
岩切 章 元明秀成 山本正悟 岩城詩子 齋藤信弘 鈴木 泉

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