アデノウイルス7型の分離状況−北九州市
(Vol.24 p 159-159)

北九州市において、 アデノウイルス7型(AD7)が2003年2月以降に17株分離されている(6月3日現在)。臨床診断名は咽頭結膜熱5例、 インフルエンザ様疾患4例、 ヘルパンギーナ2例、 流行性角結膜炎2例、 急性上気道炎1例、 気管支炎1例、 アデノウイルス感染症1例、 川崎病1例。検査材料は、 市内の小児科定点から搬入された咽頭ぬぐい液が13件、 結膜ぬぐい液が2件、 鼻汁が1件、 うがい液が1件であった。年齢は1歳〜12歳で、 性別は男11名:女6名であった。

ウイルス分離は培養細胞(HEp-2、 RD-18S、 Vero)を使用し、 すべての検体においてHEp-2で分離され、 そのうち4例はVeroでも分離された。同定はデンカ生研の中和抗血清を用いて中和反応により同定した。

北九州市におけるAD7の分離は、 2000年に0株、 2001年が8株、 2002年3株であった。AD7は重症化する例もあるので、 今後の動向に注意する必要がある。

北九州市環境科学研究所 鈴木崇子 村瀬浩太郎 高橋 勉

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