妊娠女性と新生児の風疹サーベイランス、 2001年−フランス

(Vol.24 p 167-167)

1976年以来、 先天性風疹症候群(CRS)をなくすことを目的として、 妊娠女性の風疹とCRSの発生動向を監視するサーベイランス(Renarub network)が行なわれている。検査診断機関と産婦人科や小児科などの医師からの報告を用い、 臨床診断と風疹抗体(IgM)による検査診断を組み合わせた症例定義が用いられている。

2001年に風疹に罹患した妊娠女性は38例報告された。38例中28例が確定例(27例が初感染)、 10例が可能性例(6例が初感染)であった。6例がCRSの新生児を出産し、 2例が流産、 8例に人工中絶が行われた。症例の年齢分布は17〜38歳(平均年齢23.3歳)で、 20歳以下は8例(21%)であった。21例がフランス出身で(フランス以外8例、 不明9例)、 10例が経産婦(初産婦27例、 不明1例)あった。31例がワクチン未接種(不明7例)であった。

思春期年齢の若年者および小児における風疹の予防接種に加え、 妊娠可能年齢の感受性者に対する風疹の予防接種の推奨を強化すること、 風疹に対する感受性者である妊娠女性に対する出産後の風疹予防接種などが提言された。

(Eurosurveillance Weekly、 7、 No.21、 2003)

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