ビーバーの狂犬病、 2001年−米国・フロリダ州

(Vol.23 p 204-204)

2001年11月にフロリダ州Alachua郡で攻撃的行動を示すビーバーが確認され、 捕獲し狂犬病の検査を実施したところ、 免疫学的検査により脳組織に狂犬病ウイルスが同定された。

2001年にフロリダ州の公衆衛生局が、 Alachua郡の動物からの3,751検体を用いて狂犬病の検査を行ったところ、 198検体(5.3%)が陽性であった。内訳は、 上記のビーバー1検体の他、 アライグマ124検体、 キツネ34検体、 コウモリ19検体、 ネコ15検体、 カワウソ2検体、 イヌ、 ボブキャット、 ウマが各1検体であった。本事例は、 フロリダ州におけるビーバーの狂犬病の初めての報告である。これまでビーバーを含む齧歯類は野生動物での狂犬病ウイルスの保有宿主とは考えられておらず、 ヒトへの感染は確認されていない。この地域で原因不明の神経症状を有する哺乳類を診察した際には、 狂犬病の鑑別を行うべきである。

(CDC、 MMWR、 51、 No.22、 481-482、 2002)

今月の表紙へ戻る


IASRのホームページに戻る
Return to the IASR HomePage(English)

idsc-query@nih.go.jp


ホームへ戻る