風疹および先天性風疹症候群(CRS)の予防の強化、 2001〜2002年−ブラジル

(Vol.23 p 181-182)

1992年からブラジルの27州でMMR(麻疹・風疹・流行性耳下腺炎)ワクチンあるいはMR(麻疹・風疹)ワクチンが徐々に導入され、 1992〜2000年の間にMMRワクチンは1〜11歳の約95%に接種された。それに伴い、 風疹の年齢別報告数は思春期後半〜成人群に次第にシフトしてきた。1998〜2000年に20〜29歳を中心とした風疹の流行が起こったためにワクチン接種が推進され、 Paranaでは1998年には15〜39歳の女性の86%に、 Rio Grande do Norteでは2000年に12〜49歳の女性の72%にワクチンが施行された。ワクチン導入にさきがけた調査によると、 15歳以下の小児の3%にCRS による難聴が認められたとの報告があり、 さらに、 CRS報告数も1999年の38例から2000年の78例へと増加傾向にある。

そのため、 風疹およびCRSを予防するためにMRを用いた予防接種計画を施行した。第1期は13の州で、 妊娠可能年齢(12〜39歳)の女性1,500万人を対象に2001年11月に実施され、 95%の接種率であった。第2期は2002年6月15日〜7月5日の間に、 11の州で妊娠可能年齢(12〜39歳)の女性1,200万人を対象に行われる予定である。

(WHO、 WER、 77、 No.21、 169、 2002)

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