粉ミルクによるEnterobacter sakazakii 感染症集団発生事例、 2001年−米国・テネシー州

(Vol.23 p 151-151)

2001年4月にテネシー州のある病院のNICUに入院した男児未熟児が発熱、 頻脈、 循環血液量減少、 異常神経症状を呈し死亡した。その髄液よりE. sakazakii が分離された。これを契機に調査したところ、 NICU内の乳幼児49人中10人からE. sakazakii が分離された。疫学調査の結果、 ある特定ブランドの粉ミルクの使用が有意な危険因子として明らかになった。さらに使用されていた粉ミルクおよび同じ製品ロットの未開封の粉ミルク缶からE. sakazakii が分離された。対策として、 NICUでは粉ミルクの使用をやめ、 無菌的に調整された液体ミルクを導入した。その結果、 さらなるE. sakazakii 感染症は報告されていない。このブランドの同じ製品ロットの粉ミルク缶は製造会社により自主回収された。

(CDC、 MMWR、 51、 No.14、 297、 2002)

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