死亡例も含むレプトスピラ症−アゾレス諸島
(Vol. 22 p 147-147)

アゾレス諸島は北大西洋の人口24万人のポルトガル自治領である。近年、 死亡例も含むレプトスピラ症が報告され、 公衆衛生上の重要な問題と認識されている。1992年以降、 年間10万人当たり3〜17例のレプトスピラ症が報告されている。患者の平均年齢は39歳で約9割が男性である。発熱、 悪寒、 筋肉痛、 頭痛、 黄疸が主な症状だが、 急速に急性腎不全、 または呼吸不全に進行し死亡することがある。このため各島で入院患者のレプトスピラ抗体保有率が調査された。その結果、 高い抗レプトスピラ抗体保有率がみられた。レプトスピラ症の予防・制圧のため、 病原体の培養による分離、 またはDNAによる同定手技の確立、 囓歯類以外の感染源の同定、 および人と家畜に対する予防接種の必要性の評価が現在検討されている。

(WHO、 WER、 76、 No.15、 109-111、 2001)

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