大阪府下における2000/01シーズン最初のインフルエンザウイルスA(H3)型分離
(Vol.22 p 6-6)

患者は10歳の男児(小学校5年生)、2000年12月10日夜発熱(39〜40℃)・頭痛、11日大阪府富田林保健所管内の小児科医を受診し、Directigen Flu A 検査にて陽性となり、インフルエンザと診断された。うがい液および後鼻腔擦過物が採取され、大阪府立公衆衛生研究所に搬入されウイルス検査を実施したところ、MDCK細胞でインフルエンザA/香港型ウイルス(AH3)が分離された。なお、本年度のワクチンは接種されていなかった。

分離ウイルスは、モルモット赤血球に対して128HA(うがい液より分離)および192HA(後鼻腔擦過物より分離)を示し、国立感染症研究所より分与された感染フェレット抗血清を用いたHI試験の結果、 A/Panama/2007/99(H3N2)に対してHI価 640(ホモ価 640)、 A/Moscow/13/98(H1N1)、 A/New Caledonia/20/99(H1N1)に対してはともにHI価20以下を示した。なお、家族、学校での患者発生状況は不明である。

大阪府立公衆衛生研究所 森川佐依子 加瀬哲男 奥野良信

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