「生ホタルイカ」からの旋尾線虫幼虫の検出状況
(Vol. 21 p 118-118)

ホタルイカの捕獲シーズンは毎年3月〜6月であるが、非加熱の状態で生食用として東京都内の大手小売店で販売されているホタルイカを、5月中に3回に分けて購入し、旋尾線虫幼虫の検査を行なった。その結果、旋尾線虫Type X幼虫が生きたまま検出されたホタルイカの数は1回目5/63(7.9%)、2回目4/63(6.3%)、3回目3/42(7.1%)であった。これらのホタルイカは、21尾を1セットとして販売されているので、それぞれのセットに1尾ないし2尾の旋尾線虫感染イカが含まれていることになる。ホタルイカ生産者と小売店業者に対しては冷凍処理後の販売を繰り返し働きかけるとともに、飲食店業者および一般消費者に対してはホタルイカ生食の危険性を広く知らせることが今後とも必要である。

国立感染症研究所寄生動物部 扁形動物室・線形動物室

今月の表紙へ戻る


IASRのホームページに戻る
Return to the IASR HomePage(English)

idsc-query@nih.go.jp

ホームへ戻る