輸入デング熱、1997〜98年−米国
(Vol. 21 p 120-120)

CDCは海外から帰国した米国人の輸入デング熱について検査室報告に基づくサーベイランスを実施している。1997〜98年の輸入デング熱の臨床症例は全米40州とワシントン特別区から349例報告があり、うち143例がウイルス分離または血清抗体価上昇からデング熱と確定した。確定例では性差はなく、年齢は0〜70歳(中央値34歳)、フロリダ州とニューヨーク州からの報告が最も多かった。旅行先はカリブ諸島61例、アジア30例、中米23例が主であった。確定例中85例には臨床情報があり、主要症候は発熱(94%)、頭痛(69%)、筋肉痛(53%)、発疹(53%)であった。少なくとも7名が入院、1名はデング2型感染で死亡している。

米国ではデング熱は報告対象疾患でないため、臨床試料が検査されなかったり、CDC以外の検査室へ送られる可能性があることから、本記事の報告数は最低の推定数と解説している。熱帯から帰国して2週間以内の発熱では、デング熱を疑うよう指導している。

(CDC、 MMWR、 49、 No.12、 248-253、 2000)

今月の表紙へ戻る


IASRのホームページに戻る
Return to the IASR HomePage(English)

idsc-query@nih.go.jp

ホームへ戻る