西ナイル様ウイルス(WNLV)脳炎、1999年(続報)−米国・ニューヨーク

10月5日現在、実験室レベルで陽性とされた西ナイル様ウイルス脳炎症例は、死亡5例を含む50例(確定診断27例、疑い23例)となった。症例が増えたのは、WNLV抗原陽性が追加確定したのと、疫学調査による症例の掘り出しがあったためで、9月17日以降に発病した症例はない。ニューヨーク市からは38例が確認され、最初の陽性例の発病日は8月4日であった。

外来種および土着の鳥類が同ウイルスで死亡したのが確認されたのを受けて、CDC など連邦政府機関合同委員会と州野生動物獣医会は、カラスの死亡をウイルス分布の監視事項とすることにした。

10月5日現在、ニューヨーク、コネチカット、ニュージャージー各州で採取された41種の鳥類サンプルからWNLVが確認されている。コネチカット、ニュージャージー両州では、ヒト症例はみつかっていない。

9月中旬にクイーズ、ブルックリン、ブロンクス各区で採取されたイエカは、RT-PCRでWNLV陽性であった。9月13日にコネチカット州グリーンウィチで採集した蚊Culex pipiensAedes vexans の各1プールでWNLVが分離されている。

(CDC、MMWR、48、No.39、890、1999)

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