<速報> 非流行期のインフルエンザウイルスA(H3)型分離例−福島県

1998/99シーズン、福島県における週別ウイルス分離状況はのとおりである。A(H3)型は3月11日以降(10週)、またB型は19週(5月10日〜16日)2例を最後に、しばらくの間ウイルス分離を見なかった。しかしこのたび、夏期(34週)に散発事例からではあるが、インフルエンザA(H3)型が分離されたので報告する。

症例は8月26日ごろ発症した1歳7カ月女児で、発熱(最高体温39.4℃)、咳、咽頭発赤などを主訴としていた(検体:咽頭ぬぐい液、採取日:8月27日)。

ウイルス分離にはMDCK細胞(トリプシン添加)を用い、検査キットは1998/99シーズンワクチン株であるA/北京/262/95(H1N1)、 A/シドニー/5/97(H3N2)、 B/三重/1/93株の抗血清(デンカ生研)を使用し、赤血球凝集抑制試験(モルモット血球使用)によりA(H3)型と同定した。

なお、当所では1996年にも7月の症例からA(H3)型を分離しており、今回も含め、非流行期といえども、動向調査の大切さを再認識させられた。

福島県衛生公害研究所・ウイルス科

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