ポリオ−アンゴラ

1999年3月23日に21例の急性弛緩性麻痺と3例の死亡が小児病院から報告されて以降、4月26日までに643人のポリオ患者と50人の死亡が報告された。患者は主として5歳未満の小児であった。4回の経口生ワクチン投与を受けたのは患者の6%にすぎず、投与回数が2回以下の患者が90%を占めた。22例の便検体のうち11例から3型ポリオウイルス野生株が分離された。アンゴラでは、紛争によりワクチン接種が実施されていない地域や、予防接種デーの接種率が50%を下回る地域がある。さらに、紛争による国内避難民は、衛生状態が悪く水の供給に問題のある環境で生活しており、ポリオや腸管感染症が拡がりやすい。WHOチームによる集団発生の調査が実施されているほか、大規模な予防接種キャンペーンが計画されている。また、難民の国外流出に伴いポリオが拡がる可能性もあることから、周辺国では国境地域のサーベイランスを強化している。

(WHO、 WER、 74、 No.19、 152、 1999)

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