レジオネラ症の集団発生−オランダ

1999年2月21日〜28日に開催されたBovenkarspel市にある花博覧会場を訪れたオランダ国内外の人々に、226例のレジオネラ症の集団発生があり、18人がこれまでに死亡した。レジオネラ肺炎の確定診断97例(うち死亡8)、肺炎の疑診42例(同5)、その他の症状87例(同5)であった。花博覧会には毎日5,000人〜12,000人の入場者があった。男女比は2:1で男性が多く、患者の平均年齢は男性63歳、女性65歳で、すべて23日〜28日の間に花博を訪問していた。患者90例と対照390例(Bovenkarspel市民および博覧会の訪問者)を含むcase control studyにより、花の展示会への主要経路である消費財展示会が発生源であると疑われた。そこの渦流循環風呂(whirlpool spas)の一つから採水された水からLegionella pneumophilaがPCRで陽性であった(まだ培養による菌の検出はできていない)。発生源と勤務時間および場所により感染リスクがどう違うか1,500人の展示会従業員についてcohort研究が始められた。

訳者注:この報告以外に、展示された渦流循環風呂に関連した発症報告例として、1996年10月に米国バージニア州でのレジオネラ肺炎23症例(うち2名死亡)が有名である(本月報Vol.18、No.4、p.86、1997)。今回の事例の感染源はまだ確定していないが、渦流循環風呂の水の管理には十分な注意が必要であろう。

(Eurosurveillance Weekly、No.14、1999)

今月の表紙へ戻る


IASRのホームページに戻る
Return to the IASR HomePage(English)

idsc-query@nih.go.jp

ホームへ戻る