<速報> エコーウイルス30型による無菌性髄膜炎の流行−高知県

1998年3月以降高知県内で無菌性髄膜炎が流行しており、3月〜6月初めまでにウイルス分離を実施した髄膜炎患者66名中47名(71%)からエコーウイルス30型(E30)を分離した。

E30の本格的な流行は4月末から県西南部の幡多地区より始まり、6月現在高知県全域に拡大している。同時期E30は感染性胃腸炎、インフルエンザ様疾患等の患者、計10名からも分離された。ウイルスが分離された患者の年齢は0〜16歳で、特に0歳と3〜7歳の患者から多く分離されている。E30の分離同定には主にRD-18S、CaCo2細胞を用いた。

高知県では1991年にE30の小流行がみられたが、以降は散発例のみであった。今回の流行はすでに過去の流行規模を上回っており、今後の動向に注意が必要である。

高知県衛生研究所 千屋誠造 高橋 信 出口祐男

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