出生前クリニックにおけるHIV 検査施行のすすめ−英国

英国ロイヤルカレッジの助産婦・看護婦・産婦人科医・一般医・小児科医・病理医・内科医・公衆衛生スタッフ、南北テームズ地区公衆衛生指導者およびPHLS(Public Health Laboratory Services)の代表者で構成される国家委員会では、HIV感染婦人団体や少数民族団体代表などの意見も踏まえて、ロンドンにおける出生前クリニックでの妊婦検診の重要項目として、すべての妊婦に対してHIV検査を奨めるべきことを決議した。また英国のすべての出生前クリニックでは、HIV検査について備えるべきことも述べられている。

目下のところ英国でのHIV感染妊婦年間300名中の3/4は出産時には診断されておらず、本来避けられるべき母児感染が多く生じている。妊娠早期にHIV感染の診断を行っている先進諸国では新生児のHIV感染は低下しつつあり、英国でも行われるべきである。すでに一部のロンドンの医療機関では妊婦のHIV検査が導入されているが、さらに全ロンドンへ拡大すべきである。その他の地区への拡大については、経済的算定の結果を待っているところである。

(CDSC、CDR、8、 No.18、159、1998)

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