輸血に伴う重症合併症−英国

英国(UK)における輸血に伴う合併症に関する調査が1996年11月より行われ、このほど年次報告としてまとめられた。

UKでは、年間約300万件の輸血が登録されている。この1年間に94病院から169件の合併症の報告を受け、うち141件について完成した報告として登録された。最も多かったものは、他人用の血液の誤輸血(44%)、ついで急性反応(17%)、遅延型反応(16%)などで、輸血による感染は8件(6%)であった。内訳は、A・B・C型肝炎ウイルス、HIV 、Bacillus cereusEscherichia coliSerratiaPlasmodium falciparum(熱帯熱マラリア原虫)の各1件ずつであり、B・C型肝炎ウイルス、HIV はいずれもwindow periodでの輸血であり、その他のものについては日常の輸血液に対する検査の対象外のものであった。重症合併症により死亡した患者は12名、うち感染によるものはP.falciparumの1名のみであった。

(CDSC、CDR、8、No.12、105、1998)

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