Vero毒素産生性大腸菌(VTEC)O157 −英国

イングランド北西地方で、未殺菌処理乳より生産されたチーズを食べて下痢をした2人の女性のVTEC O157感染が明らかとなり、生産者より自主的に回収された同一バッチのチーズからもVTEC O157が検出された。これらはVT1 、VT2遺伝子を持つファージ8型(PT8 VT1+VT2)と同定され、患者分離菌とチーズ分離菌についての分子解析では両者の区別はできなかった。

英国における汚染チーズによるVTEC O157感染は、1994年のスコットランドでの発生に次いで2回目である。大腸菌O157 PT8 VT1+VT2 は英国内の他の地区でも分離されており、国内での二次感染菌であることが考えられている。イングランドおよびウェールズ地方におけるVTEC O157感染は増加しており、昨年1年間の報告547例に対して、今年は10月現在で987例と80%増になっている。ことに9月の増加が顕著あった。

(CDSC、CDR、7、No.46、409、1997)

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