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パンデミック(H1N1)2009 - 更新 83 2010年1月15日 WHO (原文) |
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update 83 2010年1月10日現在、世界で208以上の国、自治領、地域から、13,554症例以上の死亡例を含む、実験室診断により確定されたパンデミックインフルエンザ(H1N1)2009の症例が報告されている。 WHOはWHOの地域事務所や加盟国と連絡を密に取り、複数のデータをモニタリングして、パンデミックインフルエンザの流行状況を監視している。 Situation update: 現在パンデミックインフルエンザが流行している地域は北アフリカ、南アジア、ヨーロッパ東部及び東南部である。 北アフリカではモロッコ、アルジェリア、エジプトでパンデミックインフルエンザが流行している。北アフリカ、西アジアでは検出されているインフルエンザウイルスのほとんどがパンデミックウイルスで、季節性インフルエンザウイルスは、検出されて入るものの散発的である。 南アジアのネパールでは急性呼吸器疾患(ARI)の報告数が増加している。12月下旬に流行のピークを迎えたインドでは、地域によっては流行の程度が違っている(西部では活発だが、東部、南部ではほとんど認められていない)。スリランカでも、12月に呼吸器疾患の増加傾向を認めていたが、現在は落ち着いてきている。 ヨーロッパでは、全体としては11月以降パンデミックインフルエンザの患者数は減少を続けている。呼吸器疾患患者数の若干の増加を報告している国は、ルーマニア、ウクライナ、トルコ、スイスであるが、これらの国々でのインフルエンザ様疾患(ILI)患者数、ARI患者数は減少傾向にある。ルーマニア、グルジア、ドイツ、フランスからは、検査した検体のうちパンデミックインフルエンザが25%以上を占めたと報告が来ているが、ヨーロッパ全体としてはピーク時の45%(2009年11月)から22%へと低下している。 東アジアでも、インフルエンザの流行は認めるが、その程度は低下している。日本では2009年11月のピーク以来流行は減少している。中国でも同様に流行は減少傾向であるが、地域差が認められる。香港では、流行が緩やかではあるが増加している。しかし、2009年の9月から10月にかけて認めた大流行と比べればその程度はかなり低い。モンゴルでは、ILI患者数が2009年10月以降季節性のベースラインレベルを上回っているが、11月のピーク以降その値は減少し続けている。韓国では2010年1月上旬に、一部地域で呼吸器疾患の増加傾向が認められた。東アジア地域では、パンデミックインフルエンザウイルスが優勢であるが、中国北部では、少ない数ではあるが、季節性インフルエンザH3N2ウイルスの流行が報告されている。 アメリカ大陸地域では、メキシコ北部、中央部で若干の流行があるようだが、全体としてはインフルエンザの流行は低い。 南半球の温帯地域では、依然として散発的なパンデミックインフルエンザ症例の報告があるが、大きな流行は認められていない。これは、冬季に大きな流行を認めた地域では、集団免疫のレベルが持続的な感染伝播を妨げるのに十分なレベルに達していることを示唆する。
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※各地域における更新情報については下記のページをご覧ください | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHOアフリカ地域(AFRO:Regional Office for Africa) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHOアメリカ地域(AMRO:Regional Office for the Americas) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHO東地中海地域(EMRO:Regional Office for the Eastern Mediterranean) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHOヨーロッパ地域(EURO:Regional Office for Europe) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHO東南アジア地域(SEARO:Regional Office for South-East Asia) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHO西太平洋地域(WPRO:Regional Office for the Western Pacific) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(2010/1/26 IDSC 更新) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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